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ワンコイン・プレ・レクチャーに、演出家ジャン=ルイ・マルティノーティ氏の特別出演が決定!

5/15(金)に兵庫県立芸術文化センターで開催されるワンコイン・プレ・レクチャー第2回 〜演出が引き出す「カルメン」の魅力〜 に、パリ・オペラ座元総裁の演出家ジャン=ルイ・マルティノーティ氏の特別出演が決定!人気評論家 堀内修氏との対談で、演出の秘策が明かされます。お見逃しなく!

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佐渡裕プロデュースオペラ2009「カルメン」
制作発表会見が1月に行われました!

年明け間もない09年1月8日兵庫を皮切りに、愛知、東京と全3会場をキャラバンして行った「カルメン」制作発表会見。日本オペラ連盟、兵庫県立芸術文化センター、東京二期会、愛知県文化振興事業団との強力タイアップで、日本オペラ史上かつてない規模で臨む夢のビック・プロジェクトの一端が明らかになりました。その興奮の制作発表会見の模様をレポート!!

佐渡裕(指揮・芸術監督):

「僕が芸術監督を務める兵庫県立芸術文化センターは、阪神・淡路大震災の復興のシンボルとして2005年にオープンしましたが、あっという間に4年目に突入しました。「ヘンゼルとグレーテル」(3公演、再演4公演)、「蝶々夫人」(8公演、再演7公演)、「魔笛」(8公演)とやってきて、昨年夏の「メリー・ウィドウ」(12公演)には、2万人をも越えるお客様が兵庫県内外から来てくださいました。これは西宮という街の人口から考えるととても大きな数字です。ホールのオープン以来、“劇場はみんなの広場”となるように、スタッフや街の皆さんとで一丸となって取り組んできましたが、この夏の僕がプロデュースする舞台は、ただ単にオペラを上演しているということにとどまらず、街に根付いたお祭りのように楽しんでいただけている結果だと思います」


そして、今年、本拠地の兵庫のみならず、東京、愛知公演が実現。満を持して“佐渡オペラ”は全国展開へ飛躍する。
「兵庫で創った舞台を他の場所にも持って行きたいという思いはありました。東京や愛知で評価が得たいというだけではなくて、西宮でこれだけの成功を収めてきた舞台を、何ヶ月も練習して手がけた作品を、全国の劇場と繋がってより多くのお客様に観ていただきたい、というのは音楽家としての純粋な想いです」

「オペラの醍醐味を全国に届けたい!」という思いで選ばれたのは、数ある作品の中でも傑出した人気を誇る「カルメン」だ。
「まるでミュージカルのように、誰でも耳にしたことがあるおなじみの曲が次から次に登場する、他のオペラとは明らかに異なる作品です。セリフと歌が交互に登場することも最大の魅力です。今、楽譜を読んで勉強をしているところですが、アリアの数やアンサンブルの数をみても本当によくできている作品だと思います。
実は、僕の生涯最初のオペラ体験が確か小学校6年生頃に見た『カルメン』でした。舞台の持つ迫力や歌手の魅力に惹きつけられたのを鮮明に覚えています。また、今回は、最大の相棒でもあり、ライバルにもなるであろうジャン=ルイ・マルティノーティという演出家と一緒に作品を創ることができることに、武者震いがするほど興奮しています。これまでの「カルメン」にはない、実によく考え抜かれた演出です。キャストもカルメン役の林美智子さん、ドン・ホセ役の佐野成宏さんをはじめ心強い仲間が揃いました。春から練習に入りますが、どういう成果を残せるか本当に楽しみです」

林美智子(カルメン役):

「兵庫のオペラには、2005年の「ヘンゼルとグレーテル」のヘンゼル役で出演させていただきました。1作目のオペラからどんどんふくらんで地域に根付いて、今回で5作目となる「佐渡オペラ」に携わらせていただけるということで本当に感謝の気持ちでいっぱいです。以前、佐渡さんに“音楽を通して地域と密着しながら邁進していきたいのだ”、とお話をしていただきましたが、それが継続されていることが素晴らしいことだと思います。今回のような大きなプロジェクトに参加するのは初めてですが、佐渡さんを筆頭にこのキャスト、スタッフ、この3団体ならではのオリジナルの「カルメン」を楽しみながらできたらいいな、と思っております。オペラは幕が上がるまでみんなで助け合って作るのが醍醐味です。全15回公演のうちの半分を歌わせてもらえるのは歌手にとっても貴重な体験にもなります。いろいろな要求に応えられるよう準備を整えて頑張ります」

佐野成宏(ドン・ホセ役):

「ホセは音楽的にも芝居的にもエキセントリックな強さを要求される役で、大変興味があるのだけれどまだまだ自分には、と思いずっと暖めてきましたが、ようやく機会が巡ってきたというのでしょうか、今回佐渡さんの棒で挑戦させていただけることになりました!イタリアでの師であったアリーゴポーラ先生の言葉がいつも心を過ぎります。「お前もいつかは歌えるだろうが、もう少し成熟してからだ」。歌う事を封印され、しかしこのオペラがどんなに素晴らしいかをいつも熱く語ってくださいました。今回はグランドオペラの色の強いレシタティーヴォ版にドラマを際立たせる「せりふ」が加えられ上演されます。より一層芝居としての充実感が図られているため、「演じる」事に心を砕いて取り組みたいと考えています。この作品はみなさんによく知られている作品ですので、いいかげんなことはできません!6月までの与えられた時間は、このカルメンのため100%の力を注ぎたいと思います!聴きに来てくださったお客様が、例えば明日を生きる元気をもらえるような、そんな刺激的で心の奥底が熱くなるような舞台を観て頂く事が僕の目標です!またその可能性を、カルメンは、オペラは持っているのです!」


1月13日「カルメン」東京会見場

兵庫、愛知、東京いずれの会見も、多数のマスメディアが駆けつけ、この公演に対する注目の高さを実感しました。日本オペラ連盟、兵庫県立芸術文化センター、東京二期会、愛知県文化振興事業団との強力タイアップにより、日本オペラ史上、空前のスケールで臨む「佐渡オペラ『カルメン』」。これはもう、絶対見逃せない!